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新型コロナウイルス不況下において大幅に業績を伸ばしたビジネス

人体だけなく世界経済に深刻な打撃を与えたウイルス

新型コロナウイルス騒動前は顧客の大半が韓国人によって占められていたマッサージ店の様子
新型コロナウイルス騒動前は顧客の大半が韓国人によって占められていたマッサージ店の様子

< 新型コロナウイルスがもたらした不景気 >

 

すべてベトナム国内における話題・動向です。

 

新型コロナウイルスは肺炎を起こすウイルスでなく、

世界経済に大打撃を与えています。

 

ホーチミンでいうと、中国人観光客はもともと少ないのですが、

韓国人観光客・出張者が激減したことで、

ホテルやマッサージなどのサービス施設はガラガラです。

 

先日、とある送り出し機関で働く日本人教師が、

その学校(送り出し機関)が新型コロナウイルスの影響で経営危機に陥ったので、

解雇されて、新しい職場を探していると投稿していました。

 

新型コロナウイルスが騒がれたのは2か月程度なので、

「送り出し機関がそんな急激に経営危機に陥るものなのか?」とも思ったのですが、

ベトナム政府から授業を開催することを止められているので、

1コマいくらの報酬タイプでしたら収入が0になってしまいますし、

月給だとしたら雇用している側とすればきついのは頷けます。

 

日本は大手自動車メーカーや住宅設備機器メーカーが中国からの材料・部品が入ってこないことで、生産が止まってしまっているという話を聞きました。

 

ベトナムも最大の輸入国は中国なので同じ現象が起こっていることが予想されます。

また、ホーチミン周辺(ベトナム南部)でいうと、SUMSUNG系列・関連工場が多いです。

人の流れは止まっていても、モノの流れは動いているのかもしれませんが、

消費が低迷しているでしょうから影響は受けているはずです。


< 新型コロナウイルスの影響で売れた商品 >

 

そのような新型コロナウイルス不況の最中、

業績を大幅に伸ばしたビジネスについて考えてみました。

 

真っ先に思いついたのは、

 

マスク。

そして、消毒液。

 

マスクについては、ベトナム全土で完売しました。

(※布製マスクではなく、繊維製マスク)

 

マスクの買い占め・奪い合いが始まったのがベトナムのお正月期間だったので、 

正月明け、工場が再稼働すれば供給が追い付くようになると言われていたのですが、

現状まだ店頭に並んでいる様子は見かけません。

(材料が足らないという説があります。)

 

今やマスクはドル箱です。

 

なので、ベトナム最大手(?)のガールズバーを経営する会社もマスクの製造に取り掛かりました。

 

本業の集客がままならないので、そこのスタッフたちを使ってマスクを作り、日本などへ輸出するのだそうです。


衛生環境が充分とは言えぬ製造工場です。
衛生環境が充分とは言えぬ製造工場です。

< 流行はいつまで続くか、再び流行るのか・・・ >

 

にわかマスクメーカーは増えたでしょうし、今も増えているでしょうが、

 

 古参のきちんとしたマスクメーカーなら、在庫が捌けたことは嬉しいのでしょうが、

 一過性であることは予想がつき、この機に工場の増設や大型設備投資、大幅な増員を図ろうとはしないかと思います。

(期間限定社員としての雇用であれば願ったり、叶ったりなのでしょうが・・・)

  

なので、ガールズバーを運営する会社も、裁断機は買ったようですが、

 

それ以外は基本的に手作業です。

 

何の恨みつらみはありませんが「その手・その髪は大丈夫なのか?」と疑問を抱きます。

 

彼女らの本業は今も続けているので、不特定多数の外国人と接触しているはずです。

 

感染率高そうなマスクです・・・。

 


日中に働く学生と思しきドライバーをよく見かけます。
日中に働く学生と思しきドライバーをよく見かけます。

< 新型コロナウイルス感染症対策に適したサービス >

 

もう1つ躍進したと思うが、GrabやGo Vietなどの「フードデリバリーサービス」だと思います。

  

新型コロナウイルスがベトナムで騒がれる前に、

 ベトナムは飲酒運転の規制を厳格化したのです。

 それによってレストラン・居酒屋などで忘年会・新年会の需要が減ったと報じられていました。

  

さらに新型コロナウイルス騒動で外食(特に大勢が集まる宴会のようなスタイル)が減ったとされています。

  

なので、飲食店全体の売上高は下がったと思うのですが、

自宅や職場に届けてくれるデリバリーサービスの利用者は大幅に増えたはずです。

 

そのサービスアプリを提供しているのが、GrabやGo Vietです。

  

学校が未だに休校しているので、

 

ヒマを持て余している大学生たちが配達員(アルバイト)として活躍しています。

 

彼らのバイクは個人の所有物であり、個人のスマホを使って注文を受けています。

 

なのでGrabやGoVietとしては車両運搬具・機械設備などの投資をすることなく、労働力を増やすことができ、

(この制服とヘルメットが会社支給なのか本人負担なのか不明ですが、おそらく後者ではないかと。)

 

会社としては労せずとも何%~数割が自社の実入りとなり、

利用者が増えるほど金額も上がるという上手なビジネススタイルです。

 

もちろん、システムエラーの修復や改善、利用者・ドライバー・店舗からのクレーム対応、提供店の開拓はきちんと契約を結ばなくてはならないでしょうから、まったく労力をかけていないというわけではないでしょうが。