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コロナ禍で自分への誕生日プレゼント

ホーチミンで蕎麦
ホーチミンで蕎麦

物欲が無くはないのですが、家やマンションは欲しいですが買えず、車は極力運転したくないので欲しいと思ったことも羨ましいと思ったことも一切なく、高級時計は不相応だとわきまえています。

 

ベトナムに住んでいればバイクがステータスであり、買えない値段でもないのですが、車と同じで運転したくないので買っていません。ただし、車とは違って何度か「あったらいいのかな」と思い描いたことはあります。

 

その他となると必要な時に買うので、誕生日に向けて「自分へのご褒美として」と考えると、物で考えるのでぜんぜん思い浮かびません。

 

コロナ前だとタイに旅行へ行っていました。

(ちなみに日本に住んでた頃はベトナム旅行が自分への誕生日プレゼントでした。)

昨年は、世界的にはコロナ騒動下なのでベトナム国内旅行でした。

 

今年は、早い段階で海外旅行は諦め、1か程前に国内旅行も無理だろうと諦め、何かを(モノを)買おうかなと考えていたのです。

 

だいぶ絞り出して考えついたのは、「遮音ヘッドホン」でした。

 

以前、スタバで勉強している時に、隣りにいるベトナム人女性が連れている子供のゲーム音がうるさいので「音を消してほしい」と頼んだら、あなたが席を移動すればいいと返されて不快な思いをしたことがあります。

(それまで他のベトナム人は頼むと音を消してくれた。)

 

あの女性の仏頂面をたまに思い出すので、欲しいなと思い返すことが何度かあったのですが、

良い奴だと数万円する(数十万もありそう)ので、贅沢品だなと思っていました。

 

今後も必要になるし、嫌な思いをしなくて済むのであれば、

今回はそれにしようと決めて、Sonyの直営店(?)へ買いに行こうとしました。

 

ところがあれよこれよとコロナ禍規制が厳しくなり、買い物も断念しなくてはならなくなったのです。

(※お店が営業していません。)

つい先日まで自分も隔離封鎖されて、アパートから出ることができませんでした。

 

釈放はされたものの、世の中は変わっておらず、

こんな状況下で購入できるものは食料品ぐらいです。

 

その中で”欲しい食べ物×贅沢”と計算して導き出したのは、蕎麦でした。

 

ベトナムで蕎麦は高級品なのです。

高級だからといって、美味しいというわけでもありません。

 

だから、日本に一時帰国した際は蕎麦と麺つゆを大量購入していました。

ベトナムの輸入品店で買うには割に合わないと思うからです。

 

今回、隔離封鎖生活をほぼ1か月過ごした中で、多少は自炊もするようになりました。

ネギを切って、蕎麦を茹でて、とろろをかけて、ワサビを添えて、追いカツオ節した麺つゆに、麺を冷水でしめて、ワカメをトッピングして、半熟卵をかける。

手間はかかるけれど、ベトナムでこれが食べられるなら贅沢品です。

 

誕生日の前日に「年越しそば」として作ったのですが、失敗とまでいかずとも、

手間の割にはそんなに美味しくもなかったのです。

あと、量が多すぎました。

 

本番はもっとシンプルにしてみようと思います。

シンプルな蕎麦でも、美味しければ最高の贅沢です。

 

母の手料理やご当地料理、北海道や三陸の海産物や福岡のイカなどを別格とすると、

今、日本に帰った時に最も食べたいのは「駅の立ち食い蕎麦」です。

 

たぬきそばが食べたいです。

 

質素な贅沢品です。