＜卒業証明書の偽物疑惑＞
昨日の話なのですが、また偽物の卒業証明書を持ってやってきた思しき応募者がいました。
今までも何度か経験したのですが、経歴を見ると「あやしいな」と感じます。
そして、「ベトナムの公的抄本証明機関で照合しますよ？」と伝えると、応募を辞退します。
中には「信用されていないからやめる」と捨て台詞を吐いて去って行く者もいます。
私が仕事として引き受けた案件は、すべて書類の真偽確認を行います。
それはクライアントさんに迷惑をかけないようにするためです。
折角、面接して内定を出してもらって受入れの準備を進めてもらっていても、
日本の入管審査で「卒業証明書が偽物だからダメです」と言われたら、
元も子もありません。
なので、チェック機能を果たしているのですが、
他社はどうしているのか、はたまた入管は卒業証明書の真偽確認をきちんと行なっているのだろうかと常々不思議に思っています。
＜偽物の卒業証明書を提出する者の気持ちになって考えてみました。＞
おそらく、大半は自ら能動的に動いたのではなく、そそのかされたのではないかと推測します。
ベトナムの場合、エンジニアとして日本で働きたいという以外にも、
ベトナム国内の良い会社への入社や給料を引き上げるために大学卒業証明書の偽造が蔓延しています。
「よし、偽物の卒業証明書で通そう！」と熱意ある者であるなら、簡単に見破られないように工夫するでしょうし、それぐらいの熱意と賢さがある者なら（外国への出稼ぎ労働等ではなく）他の道で成功を収めることができそうです。
不逞 の 輩 から「大丈夫、安心シテクダサイ。私たちはこのやり方で何度も成功してきました。」と偽物の卒業証明書等を斡旋している業者・個人がたくさんいて、その話を信じてみたものの、私のような「真偽確認します」という相手に出くわすと引き下がり、別の抜け道を探すのではないかと思っています。
＜日本の入管は本物確認をしているのだろうか？＞
ベトナムの自動車運転免許書はインターネットで本物確認ができるのです。
なので、日本の免許センターが真偽確認を受付時に行なっている様子を見ました。
卒業証明書の場合、真偽確認はいくつかの方法があるようです。
先ほどの公的抄本証明機関や学校・教育省に問い合わせる等。
ただし、実在する学校が不正に発行している場合が多々あり（※担当者・責任者に賄賂が渡った可能性が高い）、教育省や証明機関とて同じことが行なわれている可能性があるので、真実を突き止めることは極めて困難です。
各種公的書類の発行担当者は、出世であってもその権限を失いたくないので、
異動したくないという話を聞いたことがあります。
当社としても、入管がNGを出さない程度のチェックです。
もしかしたら入管よりも厳しくチェックしているかもしれません。
日本の入管がいちいちベトナムの公的抄本証明機関に問い合わせているとしたら大変でしょうし、引き受けるベトナム側も嫌な顔をしそうです。
当然、ベトナムだけでなく世界中の人々からの申請を受け付けているので、
それらをすべて厳格に見極めているのか･･･。
そう考えると、さほどやっていないのではないかと思います。
だから、そそのかす輩を 蔓延 らせているのではないかと。
