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現場作業員の工賃

現場作業員の工賃
現場作業員の工賃

ベトナム人の知人(不動産業経営)にこの写真を送って「彼らの賃金はいくらぐらいなのですか?」と尋ねたところ、月給でだいたい6百万~8百万ドン(日本円換算だと月給3万~4万円)とのことです。

 

仮に4万円として月間25日稼働だとすると、日当は1600円になります。

 

一方、日本で建設業の会社に勤めている友人(日本人)に、日本で同じような仕事をしている大工職人さんの日当を訊いてみたところ、だいたい8,000円~18,000円なのだそうです。

 

この差は大きいかと・・・。

 

技能実習生の業界では、建設業界は不人気職なので最低賃金では応募者が集まらないと言われて久しいです。

 

ベトナムにおける建設業では、学歴別作業分類がはっきり分かれていて、大卒者は新卒1年目から現場監督なのです。現場作業に就きたがりません。

 

建設ラッシュのベトナムといえど、現場監督ばかりがたくさん輩出されてきても受け入れ先がないので、建設系の大学を卒業した者たちの就職先が乏しく、就職できない(しない)者が多いと言われています。

 

現場監督の指揮下で働く作業員の確保も難しいとされています。

ベトナムは人口が9千万~1億人ほどいて平均年齢は20代で、出生率も高い。

日本の人手不足の現状(少子高齢化など)と比べると恵まれた状況にあるのですが、

土木建設工事の知識や経験がないフリーターならいくらでも集められるそうなのですが、

彼らは大した戦力にならない。

ある程度の知識や経験があって、肉体労働に応じてくれる人をみつける(多数または複数)のが難しいのだそうです。

 

そのような中で期待されているのが、短期大学や専門学校の卒業生なのですが、

短期大学OBはエンジニアとして日本で働ける要件を満たしておりますし、

専門学校OBにも特定技能という新たな枠ができました。

 

これだけの賃金格差があると、少なくとも建設業においては、

日本で働いた方が儲かります。

 

建設業が不人気職の要因の1つとして「危険」があるようなのですが、

日本の友人にこの写真(ホーチミンにおける建設現場)を見せたところ、

安全対策が何もなされていないことに驚いていました。