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岡山の建設会社で働いていたベトナム人技能実習生が2年間暴力を受けていた事件について

岡山市の建設会社で働いていたベトナム人技能実習生が2年間暴力を受けていた事件について

技能実習制度は国際貢献」と主張する人たちがいる中で奴隷のように扱われている技能実習生たちがいる。そして、被害者は少なくない。

岡山市の建設会社で働いていたベトナム人技能実習生が2年間に及んで暴行被害を受けていた事案
出処:山陽新聞digital

<岡山の暴力事件に関して>

 

暴力を振るっていた側は「じゃれ合っていた」と主張するかもしれない。

けれど、暴力を振るわれていた側が被害届を出せば刑罰事件となり、処罰される可能性がある。

 

処罰といってもたかが知れているだろうに。

受け入れた企業への罰も新たな受入れができなくなるだけではなかろうか?

もしくは、おとがめなし。

 

せめて、被害者に充分な損害金と慰謝料が支払われ、心の傷が癒えることを願う。

 

<技能実習生を奴隷扱い>

 

「技能実習生は奴隷か」の論評もそうだと思う。

日本政府、JITCO、OTIT、監理団体・送り出し機関、受入れ企業などは「奴隷として受け入れたり、扱ったわけではない」と主張するだろう。

けれど、技能実習生•元技能実習生側が「奴隷のように扱われた」と被害を訴え、それが母国や日本の裁判で認められたら、日本の立場は危うい。

 

数万人規模の集団訴訟も現実味を帯びてくる。

(ベトナムの場合は、先人を見習って日本へやってきた技能実習生が多いのだから、訴訟すればお金がもらえるという先例や先人たちの教えが広まれば、こぞって参加してくるだろうに。)

 

日本側・受入れ側が未だに「技能実習制度は発展途上国への技術移転だ、国際貢献だ」と言っているのなら、「(かつてはともかく今は)そうではない」との2者択一の投票で結論づけた方がはっきりして良いだろうに。

 

結果は火を見るより明らかだからやらないのだろうが・・・。

 

<闇は深く、改革は不可>

 

抜本的な改善は無理なはずだ。

日本政府は自国内を変えることができても、他国の腐敗を正すことができない。

 

事件が起こる度に「氷山の一角だ」と揶揄 やゆ される。

あまりに使い古されているので言ってる側も 辟易 へきえき としてこないのだろうか?

 

改革は誰にもできないと思う。

根は深い。

突き詰めれば各国の政治の中枢にいる人たちにたどり着くので、技能実習制度改革なんて"小さな枠"を超えてしまう。

 

だから、散々批判されても今まで無くならなかったのだろう。

けれど、これ以上、不幸な人たちを生み出さないようにするためには「技能実習制度の撤廃」しかないように思う。

 

今さら技能実習制度を健全化できる人はいない。

でも、無くすことができる政治家はいるような気がする。

 

その人は英雄だ。

(日本から現れることを願うが、外国から現れたらそれが話題となって影響力が拡がりやすいかもしれない。そうなると、日本はとことん情けない立場に追いやられる。)