恒大集団の経営危機はベトナムの不動産バブルに飛び火するのか?
事業再構築補助金の予算額は1兆円を超えたことでニュースになりましたが、33兆円と比べると軽微に思えてきます。
最近はずっと(コロナ禍で)閉じ込められているので、ベトナムの情勢を体感できていませんが、それ以前まではコロナ禍でもベトナムの不動産ビジネスは好調でした。
アメリカや日本の株価といい、なぜかコロナ禍でも金融取引は好調だったので、改めて「経済は複雑に成り立っているのだ」と再認識しました。
とはいえ、「リーマンショック」を始め、世界的な巨大企業1社の倒産が全世界に不況をもたらしたのも事実です。
10年以上前とはいえ、リーマン・ブラザーズ証券の負債額は3兆円~4兆円【訂正:63兆円】だったそうです。
今回の負債額は(報道されているだけで正式な数字ではないかもしれませんが)33兆円と言われています。
ここまでの数字となると、まずは33兆円の負債を抱えられたことが大したもんだと言いたくなります。
ただ、冗談で済まなくなりそうな気はします。
(※自分および当社は不動産投資へ直接的には一切関係していません。)
数年前からベトナムの小金持ちはこぞって不動産投資を始めました。
(ベトナムの銀行預金の利子は日本より遥かに高いのですが、物価上昇率はさらにそれを上回り、不動産の価値はうなぎのぼりでした。)
周りのベトナム人には「引き際が肝心」と伝えていたのですが、不況を知らぬイケイケドンドンのベトナム人の心には響きません。
「無くなることがない土地の価格が下がるわけがない」という土地神話説は、稼ぎたいベトナム人を納得させるには充分な根拠となります。
ベトナムの好景気が続く材料はたくさんありましたし、コロナは誰もが予想外できなかった大ハプニングでした。
けれど、中国 → タイ → ベトナムといった流れは顕著であり、好景気も中国やタイになぞってもたらされたので、不景気も中国やタイをなぞってもたらされるのだろうなと思っています。
ベトナムは「親日国」と言われて久しいですが、国民の心情的には中国を毛嫌いしつつもビジネスにおいて現時点ではベトナムの最大取引国は中国です。
日本製品は良質だとベトナムで褒め称えられていますが、日本製品は高いので安価な中国製品を選ぶのベトナムの現状です。
一路一帯に取り込まれているのかどうかは知りませんが、中国企業は続々とベトナムに進出しており、根差しています。
もちろん、投資家も。
(確か、ハノイで作っているモノレール工事は中国資本です。ホーチミンの地下鉄工事はJICAプロジェクトです。)
ベトナムと中国は隣国であり、陸続きなので切っても切り離せぬ関係です。
"中国不動産バブルの崩壊がベトナムに影響しない"という可能性の方が低いかと思います。
もちろん、中国人投資家からの買い占めが報じられていた日本の不動産も同じだと思いますが。