ホーチミンの厳戒ロックダウン4日目
2021年7月12日(月)
目下、歯止めが効かずに感染拡大中のホーチミンにおいて、見えぬ新型コロナウイルスに感染するよりも、封鎖エリアが増加し、じわじわと迫ってくることに恐怖を抱いていました。
予想よりもだいぶ早くXデーは訪れ、自分が住んでいるエリアも封鎖されてしまいました。
<今日の出来事>
朝はいつもと同じように過ごしました。
洗濯物を干していると、ハウスキーパーさんが「Police」といって、近くに警察が来ているといったことを話しています。
その時は何が起きたのか解りませんでした。
昼前ぐらいに街宣カーのようなメッセージと陽気な音楽がだいぶしばらくの間ずっと流れているのでベランダから様子を除いていました。
アパートの大家さんに尋ねると、近所で発熱者が出たとのことです。
楽観視していたものの、大家さんが冗談のように買い物をした方が良いと言うので、冗談には乗っかるようにしているのですぐに買い物へ出かけました。
そこから数時間、何事もなくのほほんと過ごしていて記憶も薄れかけていたのですが、夕方に差し掛かる前あたりでまた街宣車の音が聴こえてきます・・・。
またベランダから見ていると、何かを設置しており、関係者も増えています。
それで粗方を察し、諦めと同時に腹をくくりました。
しばし様子を眺めていたのですが、関係者と思しき女性が住民に紙を配布しているので、何が書かれているのかともらいに行くことにしました。
するとアパートの大家さんが夫婦が門の所に居て、その紙を渡され、同時に記載見本も見せてくれました。
名前、電話番号、住所、パスポート、現在の健康状態といった内容でした。
パスポートが番号が解らなかったので、一旦自分の部屋に戻って調べていると、
大家さんから「すぐに降りてきてほしい」と連絡があったので、向かいました。
すると、慌ただしくあそこでPCR検査を受けてと促されました。
<PCR検査初体験>
封鎖されたエリア内では定期的にPCR検査を受けるという話は聞いていたので、
何度か頭をよぎり「唾液がでるかな」と心配していたのですが、検査は鼻の中に綿棒を突っ込まれてかき回す方法でした。
ちょっと痛いですが短時間であり、毎日されてもさほど苦痛ではないぐらいでした。
大家さんが「結果は5日後ね」というので、再び自分の部屋に戻ります。
親しい人たちに状況を伝えつつ、これからどういう生活になるのかを想像しながら外を眺めていました。
20~30分佇んでいたのですが、
"もしかしたら近隣住民というだけで検査対象になっただけで、封鎖されているわけではないかもしれない"と思い、
状況を確認しに外に出ます。
すると、その期待むなしく出口3か所に検問がしかれていました。
有刺鉄線のバリケードでなかったのが気休めとなります。
状況を確認できて「屋根づたいに脱走できないものだろうか・・・」と妄想を働かせながらアパートに戻ると、
大家さんがいて「Negative」と笑顔で伝えられます。
検査結果がすぐに出て、陰性だったとの連絡でした。
熱はなかったものの若干風邪気味だったので心配していたのですが、安心しました。
朗報が続き、全員の検査結果が陰性となり、封鎖が早く解けやしないものかと期待します。
大家さんに「午前中の発熱者は陽性だったのですか?」と尋ねると、その老人は大丈夫だったのですが濃厚接触者4名から陽性反応が出たとのことです。
こりゃダメだと長期戦を覚悟します。