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ベトナム人留学生Dさんの大移動

ベトナム人留学生Dさんの大移動

敵は新型コロナウイルスか、政府方針か、斡旋業者の悪意か

おみやげは彼女の田舎で採れたフルーツ
おみやげはDさんの田舎で採れたフルーツ

<よもやの再会>

常連特別枠で先週なじみのお店のスタッフ歓送迎会に参加させてもらっていました。

 

送別されるベトナム人女性スタッフDさんは、日本(沖縄)へ留学します。

 

歓送迎会が終わって帰るときに「日本で会いましょう」と笑顔でお別れしたのですが、彼女と再会したのはホーチミンで、Dさんがアルバイトをしていた私のなじみのお店でした・・・。

 

申し合わせたわけではないので、Dさんもびっくり、私もびっくり、お店の店主さんや他のスタッフさんたちもビックリしていました。

 

<大移動>

 

Dさんはカウンター席で一人で食べていたので「隣りにどうぞ」という言葉に甘えて、隣りで座って雑談していました。

 

先週、ホーチミンでの仕事を終えて、自身の 故郷 ふるさと に帰っていたDさんは明日ハノイへ出発するために、ホーチミンに一旦戻ってきたそうです。

 

そして、故郷からのおみやげを店主さんや元同僚へ届けるついでに、イチ顧客としてお店を訪れて、

塩ラーメンと餃子を食べている最中でした。

 

そこにタイミングよく私もやってきたのです。

 

送別会のときに故郷へ帰ることもハノイへ行くことも聞いて知っていたのですが、

よくよく話を聞いてみると、想像以上の大移動だということが判明します。

 

Dさんの故郷はカンボジア付近でベトナムで最も西にある都市とのことでした。

ホーチミンからバスで6時間ほどかかるそうです。

 

つまり、Dさんは、

ホーチミンから故郷へ

故郷から再びホーチミンへ

ホーチミンからハノイへ

ハノイから成田空港へ

東京で14日間隔離生活を送ってから沖縄へという大移動を繰り広げることになります。

 

田舎への移動は寝台バスみたいなのでラクだという人もいますが、

Dさんは車酔いして吐いたから今は喉の調子がおかしいのだと言っていました・・・。

 

また、ハノイへ行くのは受け入れる学校側の都合(ホーチミン組とハノイ組がいて一斉に来てもらった方が空港へのお迎えがラク)だと思いきや、ハノイで2日間過ごすのだそうです。

 

Dさんは留学生ですし、日本へ行った経験もあります(以前、学生時代に半年留学していたそうです)。

技能実習生のような事前講習でもあるのかと「ハノイで何をするの?」と訊いてみると、

ハノイの病院でPCR検査(健康診断?)を受けるそうです。

 

ベトナムからのレジデンストラックはPCR検査が必須ではなくなったので、

「(だまされているんではないか?)」という気になったのですが、

今さら余計なことを言うのをやめようと思い、口をつぐみました。

 

もしかすると受け入れる学校独自のやり方なのかもしれませんが、

知らないのだろうなーという気もします。(PCR検査が免除になったのは最近です。)

 

<不可解な旅程>

 

わざわざハードにするような旅程でして、

明日ホーチミンからハノイへ行く飛行機は朝の6時台なのだそうです。

 

なぜ早朝に出発しなくてはならないのか謎です。

(ホーチミンーハノイ間の便はたくさんあります。)

ホーチミン空港への集合時間は5時半とのことでした。

 

Dさんは別れがさびしいからと家族をホーチミンに呼ぶことはしなかったのですが、

Dさんといっしょに旅発つ人たち(ベトナム人留学生)は空港で家族との別れを惜しむ時間を考えると何時り入りするのだろうか・・・どこから来るのだろうか・・・と、

この旅程を考えた人(ハノイの業者らしい)は、善意なのか、悪意があるのか、無知なのか確かめたくなってきます。

 

現在、彼女はバスでの長距離移動で喉を傷めました。

明日、早起きして少し寒くなってきたハノイへ行きます。

そして、必要ではない病院へ行って検査するのですから、

風邪ひいて熱が出て病院から「日本へ行ってはダメです」と言われてしまうのでは・・・?と心配になります。


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