< 中小企業診断士>
弁護士や税理士と違って"経営コンサルタント"に要件はなく「自分は経営コンサルタントだ」と名乗った時点で誰でもなることができます。
そのような中で「中小企業診断士」というのは経営コンサルティングに関連した唯一の国家資格であり、その試験や資格取得(持続&更新)要件を満たした者だけが名乗ることができます。
弁護士や税理士のように「これぞ!」といった独占業務があるわけではないので(性格の悪い中小企業診断士は独占業務があると話し始めるのでヒマだったら相手をしてやってください)、資格を持っていたからといってできること・できないことの制限はほぼないのですが、経済・経営・会計・ITなど幅広い知識を得ることができるのでビジネス上必要な知識が備わり、徐々に人気資格になってきました。
自分自身は10年程前にこの試験等に挑み、中小企業診断士の資格を得ることができました。
「良かったな」と思うことは大学を卒業してサラリーマンとなった自分は勤務先の会社への不満をブツブツこぼすだけだったのですが、
中小企業診断士となったことで理論立てて会社経営・組織運営について良し悪しを考えられるようになった点です。
以前の会社は退職するまで社長室や応接室に足を踏み入れたことがなかったのですが、
中小企業診断士となったことで以前勤務先よりも規模の大きな会社な社長さんたちと社長室や応接室でお話しさせてもらえるようになりました。
そして、会社の規模や肩書によって態度を変えるような小心者サラリーマンだった自分は、
今はどこに行っても誰と話しても 慄 くことがなくなりました。
対談相手が欲している情報を提供できないことの方が失礼だという気持ちが上回り、
適度な緊張は常にあるものの、中小・零細企業の社長でも大企業の社長でも相手が誰であろうと
自分ができること・できないことがハッキリしているので"ビビる"ことはなくなりました。
できないことは正直に白状すると、社長さん方は百戦錬磨なのですぐに理解してくれます。
「中小企業診断士」となって、その世界を知れて良かったと本当に思います。
< 中小企業診断士試験受験>
10年程の前の記憶ですが、全身全霊を以て受けたことは確かです。
試験の前日、いつものように自宅で夕食を終えて部屋を出ようとしたら、何十年も住んでいた家で一度もぶつけたことがない壁のへりに頭をぶつけたことを思い出します。
試験直前は試験だけのことしか考えられず、捉え方によっては病んでいました。
人それぞれ置かれている状況が違うと思いますが、当時の自分はその試験に人生を賭けていたと言っても過言ではありません。
そのような人たちがどのくらいいるのかは定かではありませんが、年に一度しかない試験なので合格をしようと励んできた人たちの熱量は凄まじいはずです。
< 中小企業診断士試験と新型コロナウイルス >
中小企業診断士となるための一次試験は、科目数が多いので2日に渡って行われます。
それが来週なのです。
オリンピックは延期されました。
司法書士試験も延期されました。
中小企業診断士試験は「緊急事態宣言後」なので予定通り行われることで進んでいました。
ところが、新型コロナウイルスの新規感染者数は、50人、100人、200人ペースで再度増え始めています。
ふつうに考えれば「第2波」なのですが、何も対処しようとしないのは東京都知事選の都合だと思っています。
その都知事選も本日終わります。
では、来週の中小企業診断士試験はどうなるのか???
その2日間に照準を合わせて励んできた人たちの気持ちがわかるので、無事に開催されることを願います。