学生と授業料収入を失う可能性がある日本語学校、専門学校、短期大学、地方私立大学等

4月頃、留学中の友人(ベトナム人)に状況を聞いてみると、その時は半年分の「学費」を支払うことができたが、次の半年分の支払いまでに状況が改善されていないとまずいと話してくれました。
支払い締切日が8月なのか9月なのかわかりませんが、おそらく40~50万円ほどの支払いを行わなくてはならないはずです。
「定額給付金」10万円は外国人も対象となったのでもらえます。
けれど「学生支援緊急給付金」は留学生のみ条件が課されることになりました。
ポイントとしては、
- 前年度の成績評価係数2.5以上
- 出席率が8割以上であること
(※他にもありますが、それに該当するような人たちは学費支払困窮者ではないので省略します。)
四年制大学や短期大学だと未だに緩いのかもしれませんが(出席確認を行なっていないのでは?)、
専門学校は出席確認を取っていて、出席率が足らないと退学にさせられてしまうので、今回の条件クリアはできる者がほとんどだと思います。
けれど、特に専門学校生や短期大学生だとアルバイト漬けの日々なので、
授業中が睡眠時間という者が多いです。
「成績評価係数」という言葉を自分も初めて知り、
最初は5段階評価で2.5だったら緩い条件だなと思ったのですが、
よくよく調べてみると「3,2,1,0」の4段階評価なので、最高3.0に対しては2.5以上というのは相当厳しいはずです。
学ぶのが目的ではなく稼ぐためにやってきた留学生らもそうですが、
日本人と同じ内容の授業を受けている”真面目な”学生とて、日本人と同じ評価基準で成績をつけられていたら、真面目さだけではクリアできぬ基準だと思います。
自分が大学生の頃を思い出してみて、当時は中学生の留学生が多かったのですが、
彼らは優秀で奨学金をもらっていて日本語もペラペラなのですが、
大学の授業における専門用語はよく解らなくてメモが追い付かないそうです。
なので「ノートをコピーさせてほしい」と頼まれてよく貸してあげていました。
大学の試験は論述試験がほとんどだと思うので、
留学生にとっては外国語で出題されて、外国語で答えるのですから、相当なハンデを背負っていることになります。
自分の母校は、「優、良、可、不可(または無)」の4段階評価だったのですが、
成績評価係数2.5ということは大半が「優」でなくてはならないということになります。
それはあまりにもハードルが高すぎるのでは?
一方、教育現場としては崩壊した学校らはどうかと考えると、
学校としては卒業させ、その先を見据えて進学・就職させたいでしょうから成績の付け方は緩いのではないかと推測します。
けれど、どれだけ緩かろうと、まるでダメな生徒に最高評価の「優」を与えるのだろうか・・・?
学校側にとっても今回の給付金支給の条件設定は想定外だったはずです。
けれど、留学生たちが大量に退学となってしまえば、
経営が成り立たないという学校も少なくないはずです。
前年度の個人成績は文科省に提出するものなのか、
学校内で管理するのかわかりませんが、
後者だとすると改ざんする学校があるのではないかと睨んでいます。
日本に留学しているベトナム人だけに特化すると、
(※以下、個人的な憶測であり、まったく根拠のない数字です。)
- 奨学金や充分な仕送りを受けられている者たちが2割、
- コロナ禍でも影響なく収入を得られていた者たちが3割、
- 成績優秀者で「学生支援緊急給付金」を受けられる者たちが1割
計6割(=60%)
残り4割が学費の支払いに困窮していると仮定します。

日本学生支援機構(JASSO)によると、日本には約7万人のベトナム人留学生がいるそうです。
7万人×40%=2万8千人
28,000人が学費を支払えず、中退を余儀なくされる。
半年分の学費が1人40万円だと仮定すると、学校運営側は112億円の収入を失うことになります。
もちろん、1年分の学費を既に支払っているというケースもあるでしょうし、学校独自の支援策を用意することも考えられます。
ベトナム人だけだと7万人ですが、全世界を合わせる約30万人の留学生が日本にいるそうです(日本学生支援機構調べ)。
置かれている状況が各々違うとは思いますが、
全体的な次の山場は「次回の学費支払い時期」だと思います。
学校側は失踪者を出すとペナルティ(留学生の受け入れ禁止など)を科されるので、いかに対応にするか苦慮しているはずです。
なので、成績データ改ざんは話題として出てきそうです。
実行するには内部告発やアホな本人がSNSに載せて不正が発覚するリスクが高いので止めると思いますが・・・