
< 30年以上連続の経済成長中 >
ベトナムは1990年以降、30年以上ずっとGDP成長率ほぼ5~10%の間で成長を遂げてきました。
幸か不幸か、1997年のアジア通貨危機や2008年のリーマンショックのとき、
一部はあったにしろ、今ほど世界の目はベトナムに向けられていないので取引は小さく、受けるダメージは少なかったと考えます。
2010年以降のチャイナプラスワン視点や2011年のタイでの洪水被害があって、徐々に外国がベトナムに注目し始めたかと思います。
業界でいうと、縫製産業がベトナムで流行しました。
機械・精密系製造業は、人件費の魅力があっても材料が国内で調達できないので、大手グローバル企業や日本国内でベトナム人を受け入れたらその者を気に入ってベトナムに工場を作ったなど、限定的です。ただし、韓国のSAMSUNGは主要生産拠点をベトナムとしているので、その系列や下請けなど、韓国メーカーは非常に多いです。
この新型コロナウイルス騒動禍において、韓国から来るSAMSUNGとLGの社員は特別待遇で隔離対象者から外すと報じられていたので、蜜月ぶりが窺えます。
ハノイの空港・空港から都心を繋ぐ橋・水処理施設など、日本の建設会社の活躍ぶりが窺える場所も多いのですが、内情を聞くと中国・韓国・台湾・ローカルなどの建設会社との価格競争で苦労しているそうです。
それだけ外資系企業がベトナムに集まっているということでもあります。
そういった中で、深刻度はリーマンショック以上とも噂される、新型コロナウイルス世界大不況を、
今回はベトナムもその一員として迎えることとなります。

< ベトナムの不況はどの国と似通うのか? >
日本の歴史だと、
2008年 リーマンショック
2009年 自民党が戦後初、野党となる政権交代が起こる
2010年 JAL経営破綻
ベトナムにこれがそのまま当てはまるかはわかりませんが、ベトナム航空(国営企業)は新型コロナウイルス騒動において直接的ダメージを負っている分、他人事ではない気がします。この以前からVietjet Air(民間会社・LCC)の台頭が著しい状況でした。
日本の不景気だったときがそうだったと思うのですが、戦後の焼け野原から這い上がってきたという経験があるので「あの時に比べればまだマシだ」と唱えてくれる人がいたはずです。
自分が初めてベトナムを訪れたのは2011年。
当時、仕事がないのか・しないのか・・・
20代前半の若者たちが仕事もせず、学校にも行かず(行っている人もいました)、ヒマしている人がたくさんいました。
なので、何か助けてほしいことがあったときに声をかければ来てくれる人たちが選べるほどいました。
時は経ち・・・、先日、スマホが突然壊れてしまったので買い替えたくていっしょに買い物に付き合ってくれる人を探したのですが、日曜日であったにも関わらず候補者の絶対数は少なく、声をかけても予定があると断られるので苦労しました・・・。
当時、仕事をしなくて学校にも行っていない者たちは、特に憂いているわけでもなく、明るく楽しく人生を謳歌していた印象があります。
「あの時に戻るだけだ」と楽観的に考えられるのなら、ベトナム人にとって経済不況なんぞ大したことないのかもしれません。
野心を抱き、借金して不動産投資を行なっていた人たちは大変でしょうが・・・。
今は、新型コロナウイルス対策ですが、
次に、どのような経済政策がなされるのか注目しています。