以前、同じ職場で働いていた方は、2年限定の出向で来ていて、
年齢が同じで席も近かったので、よく話す仲でした。
彼は人への接し方、仕事の取組み方がまじめで、各方面で良い関係を築けている人でした。
外見もさわやかなのだけど、性格がすばらしかった。
彼は、お昼休みに家から持ってきた愛妻弁当を食べ終えると、他の職場の方と卓球をしにいくというのが日課でした。
互いの仕事の都合で、その日はムリだいうのも度々あって、そういう時は事前にメールで連絡し合っていたようです。
ある日、いつものように卓球ができる近所の市営体育館に向かった伊牟田さんが、中途半端な時間に戻ってきたので「今日ははやいですね」と話しかけたところ、
どうやら相手が来なかったそうで、メールが来ていたのでは?とチェックしに戻ってきたのだが、そのメールは来ていないなぁ…と、はにかみながら言っていました。
つまり、すっぽかされたのです。
普通の人であればここで怒るに至らなくても文句の1つも言いそうなものだが、
そこは伊牟田さん。
発したセリフは
「いやー、いい運動になった(体育館までの移動)」
と、さわやかな笑顔で。
〈続く〉