教育管理・問題解決・Q&Aなど


【目次】

0.なぜベトナム人なのか

 

1.教育管理

  1-1 技能実習生の教育方法

  1-2 エンジニア(技術者)の教育方法

  1-3 日本国内で運転できる自動車運転免許の取得について

  1-4 採用から入国までの流れについて

  1-5 入国以降、就職から退職までの管理について

 

2.問題解決

  2-1 採用から就職までの手続きについて

  2-2 採用後に発生した問題の対応について

  2-3 労使トラブルの事例紹介

  2-4 よくあるご質問 Q&A

 


0.なぜベトナムなのか

 逆説的となりますが、「ベトナム以外」で考えると、日本人、中国人や韓国人、タイ人、インドネシア人やフィリピン人、ネパール人、カンボジア人、ミャンマー人などなど・・・

 

<日本人>

優秀かつ有能で、礼儀正しく、勤勉で上司の命令に従順に従い、仕事を上手にこなす若い日本人を得るのが年々難しくなっているのが現状です。なぜならば、少子化が進んでいるからです。

 

<中国人と韓国人>

かつては外国人労働者と言えば中国人と韓国人でした。

経済成長において追い付き追い越されました。

都心部では日本の最低賃金以上の給料が得られるようになり、わざわざ時間をかけて日本語と日本文化・慣習の教育を強制させられる日本で働く意味がなくなりました。

 

<タイ人>

中国と韓国に近づき、理由も準じています。

≪ベトナムでさえ険しく感じることなのに、なのにさらに異文化へ挑むのか≫

 日本と思想観念や生活文化が近いとされるベトナムにおいても、異国で育った生活環境の違いからそぐわない点が多いというのに、なぜにさらに遠ざかり異なる文化で育った方々と共に働きたいと思うのかが不可解でしかありません。

<インドネシア人やフィリピン人>

インドネシアはイスラム教徒が多い国です。

フィリピンは銃社会で育ってきた方々です。

<ネパール人・カンボジア人・ミャンマー人など>

その地域特性を生かして何か事業を始めたいと考えている経営者・事業主以外は、最低賃金でベトナム人を採用できる中でなぜにベトナム未満の発展途上国かつ遠い距離にある国々を求める理由が理解できません。


1-1 技能実習生の教育方法

 技能実習生は、「送出機関(ベトナム)」による教育と、「監理団体=受入機関(ベトナム)」による日本語と日本文化や生活指導の教育が義務付けられています。従って、当社へご依頼頂いた場合も、各監理団体に採用者の基礎教育を委ねることとなります。

 

 日本へ行く前に概ね6か月程度(※企業側の要望や採用者たちの能力によって変動あり)、各送出機関で教育を受けます。

 そして、日本に入国後、就職前に1か月程度、監理団体による教育を受けます。

 就職後の教育は、強制ではありません。本人の自主的な努力に委ねることとなります。

 

 技能実習生の在留資格は、1年目が“技能1号”であり、2年目に“技能2号”となるには、試験を受けなくてはなりません。そして、新たに生まれた"技能3号"となれる4年目の2年延長にも試験があります。

 技能2号移行については試験合格率99.9%であり、不合格となれば再試験、それでもダメなら再々・・・が続くような「制度上仕方なくやっているが、不合格を出したら責任を負わされるのでなんとしてでも合格させる」というような関係各所が存在意義を保つためだけの試験を受けることになります。

(噂ですが、母国に帰りたくてわざと不合格になる回答を続けたけれど、試験官に阻止されたという逸話があります。)

 

 また、条件を満たし4年目も働こうとするのであれば“技能3号”となるために、また試験を受けることとなります。

 これはやや難易度が高いとされていますが、本人たちの試験より優良企業・優良監理団体と認められる方が難易度が高いです。

 【送出機関における生徒の平日(月曜~土曜)のスケジュールの例】 ※全寮制


1-2 エンジニア(技術者)の教育方法

 「エンジジニア(在留資格:技術)」の採用については、その教育方法について法律による取り決めはありません。日本で働くにあたって、その専門における充分かつ高度な知識を持っていると認められているからです。

 

 法改正により、在留資格「技術」・「人文知識」・「国際業務」は一つの くく りになりました。ただし、日本の入国管理局に提出する書類において、どんな仕事に就かせるのかと分類しなくてはなりません。「人文知識」・「国際業務」については、日本語能力や英語等の外国語能力で推し測られます。しかし、「エンジニア」については語学についての規定はありません。学歴でなく、職歴で通そうとする場合も年数がそれぞれ違います。

 

 会社側が仕事上、またはそれぞれの日常生活を円滑に行うために、どの程度の日本語能力を求めるかによって、教育方法や基準等を決めることができます。(つまり、仕事・社内コミュニケーション・通勤等において日本語が必要でなく、本人の私生活に関してはすべて自己責任と割り切れば、まったく日本語ができない者をそのまま日本へ招へいすることが可能です。)

 

 日本語能力を求めるのであれば、どの程度のレベルで設定するのか、予め当社にご相談ください。
 時間と費用(会社負担とするか、本人負担とするかは、応募時の取り決め次第です。)はかかりますが、技能実習生と同様またはそれ以上の教育システムを受けさせることができます。

 (※エンジニアの場合、理系大学を卒業しているため、英語ができる者がいても日本語ができる者は少ないです。現在、ベトナムでは日本語ブームなので、自主的に勉強している者もいますが、希少な存在と認識して頂けると助かります。)

 

 また、一般的な日常会話は求めていなくとも、勤務中に使われる用語は覚えてほしいという要望があるかと思います。

 それ(必要な言葉だけ)を重点に教育することも可能です。


1-3 日本国内で運転できる自動車運転免許の取得

 日本国内において通勤または勤務中の移動に「普通自動車」を運転できた方がよい場合、ベトナムで運転免許を取得させた方が断然よいです。

 ≪関連記事:普通自動車運転免許の筆記試験と日本語能力試験N1はどちらが難しいか?≫

 ベトナムで合格した運転免許を日本の運転免許に切り替えることが可能です。(※条件はありますが、一から日本で取得しようとすると日本人と同じ方法で教習所に通い、試験に合格しなくてはなりません。それに比べれば、はるかに容易です。)

 ベトナムでの運転免許の取得期間は、概ね4か月程度です。

 そして、免許取得後、ベトナムに通算90日間滞在しなくてはなりません。

 徐々に増えつつはありますが、まだまだベトナムにおいて自動車の運転免許を取得している若者は少数派です。

 免許取得に4か月程度+90日ですので、採用から勤務開始までに半年以上の日数がかかることとなります。

 

 ただし、その間に日本語教育などを受けさせることは可能です。


1-4 採用から入国までの流れについて

[応募から採用・内定通知までのスケジュール(※目安)]

[採用・内定通知後から勤務開始までのスケジュール(※目安)]


1-5 入国以降、就職から退職までの管理について

[技能実習生の場合]

 技能実習生制度利用の場合、契約は"ベトナム人⇔送出機関⇔監理団体⇔受入企業"となります。従って、採用したベトナム人の管理については、受入れ企業はもちろん、送出機関または監理団体が責任を持つこととなります。仮に、企業とベトナム人とで問題が起きた場合は、日本の監理団体が仲裁に入りますのでご安心ください。

 監理団体が責任を持つ期間は、入国から退職・出国までです。

[エンジニアの場合]

 当社サービスの場合、企業とベトナム人との直接雇用を提供していますので、オプションサービスのご利用がない場合はベトナム人採用者を各企業の担当者様のところへお届けした時点で、各企業様の管理下に置かれることとなります。

 入国後に必要な手続きとして、採用者が居住する地方自治体の役所・役場に行き、住民票登録をしなくてはなりません。また、銀行の口座開設や携帯電話の契約については、会社の情報が必要となりますので面倒をみてあげたて頂きたいです。その他、仕事で必要な制服(作業着)や道具の貸出・家から勤務場所までの移動方法の案内、生活する上で必要な食料や家電の取り扱いの説明・ゴミの出し方などの説明が必要となります。

 

 すでにベトナム人や外国人を雇われた経験がある企業様にとっては手慣れたことと思います。外国人またはベトナム人を雇うことが初めてで不安な企業様には、当社社員または通訳者を手配するオプションサービスを用意していますので、ご利用ください。



採用したい・更新したい・もっと知りたい・質問したい…..


2-1 採用から就職までの手続きについて

 今までの経験上、いささか大変なのは「応募時の募集事項」、「採用時の内定通知と連絡」、「出国間際の準備」の3ポイントかと思います。円滑かつ採用がうまくいくように各種の助言とご協力をさせて頂きます。

 また、日本の入国管理局に提出しなくてはならない書類が多々ありますが、それも当社や提携監理団体(受入機関・組合)または提携行政書士が率先して行いますのでご安心ください。


2-2 採用後に発生した問題の対応について

【技能実習生の場合】

 前述のとおり、企業様と契約を行っているのは監理団体(受入機関・組合)ですので、ご連絡頂き次第、すぐに監理団体または送出機関の担当者が対応します。

【エンジニアの場合】

 採用後から受け渡しまでの期間については、当社が責任を以て対応させて頂きます。考えられる問題として、採用者が途中で辞退する場合があるかと思います。そういった場合は、代わりの人材を新たにご紹介させて頂きます。(※辞退理由は、様々な理由があるかと思います。当社から渡航費用等の弁済は行えませんので、ご了承ください。尚、企業と内定者との契約で、途中キャンセルの場合はどちらとも違約金を支払うことを取り決めることは可能です。)

 また、契約上は、(オプションサービスの利用がない限り)日本へ送り届ければ契約を履行したこととなりますが、関わった企業様やベトナム人たちが困っているのを見過ごすことは忍びありません。ご相談を受けた際は、できる限りの対応をさせて頂きます。



2-3 労使トラブルの事例紹介

<社員の逃亡(途中退社)>

 主に「技能実習生」に多いのが、失踪・逃亡して行方がわからなくなることです。

 ベトナムに戻るのであれば、まだマシな方です。多くの場合、しばらくは日本に滞在しています。

 技能実習生は、転職することが事実上ほぼできません。

 “難民申請”を行う者もいますが、近年は大多数が認められていません。

 従って、不法滞在のまま日本に留まっている者たちが多く存在しています。

 

 「逃亡する理由」は、本人の問題、企業側の問題、送出機関や監理団体の説明・教育不足、仲介業者や取り巻き連中による誤った情報の流布など、様々な要因があります。

 けれど、法律に違反する行為がない限り、逃亡した本人以外がその責任を負わされることは(ほとんど)ありません。

 企業は、監理団体に報告し、監理団体が警察に届けを出します。

 見つかったときは、監理団体が引き取りに行きますが、

 受入企業に戻るのではなく、自国へ送還されます。

 

<勤務拒否>

 外国人においても、日本で働く者については、日本の労働法が適用されます。

 従って、お互い(会社側と労働者側)の見解が異なる場合、労働基準監督署が仲裁を図ります。

 

 正当な理由なく勤務を拒否した場合は、解雇や賃金を支払わなくすることができます。

 逆に、労働者は、有給休暇の申請やストライキ等を起こす権利を持っています。

 日本で働いている外国人はとても多いです。

 彼らは、常日頃から情報交換を行っていますので、その情報を武器に正当性を主張していることがあります。

 一旦、衝突が起こると、人間関係もぎくしゃくしてしまうものです。

 問題が起こる前に、事前に説明しておくことや、

 不満が爆発する前に話し合いでなだめておくことをおススメします。

 

 問題が起こりやすい原因の一つが「残業」の扱いです。

 残業について、きちんと時間を計って、その分をきちんと計算して超過勤務分として支給している会社がすべてではありません。

 けれど、とにかく少しでもお金を稼ぎたいという思いで働いている労働者については、

 きちんとした残業代が支払われないことに不満を頂きます。

 

 千葉県のある企業で起こった事例として、

 その企業は「みなし残業代」として残業代を給与の中に含めていました。

 つまり、残業しても、しなくても最初に決めた額を支給するというものでした。

 しかし、その企業で働く技能実習生8名はそれを良しとせず、

 ある日を境に、突然、現場指揮官の指示を無視して残業を拒否して、

 定時になったら帰宅するという行動にでました。

 

 これまで通り、労働契約で決められた勤務時間中は働いているので、

 会社側としては給与を今まで通りに支払わなくてはなりません。

 また、解雇することもできません。

 

 結局、その企業は話し合いでみなし残業代を彼らが要望する金額に増額することで、

 技能実習生たちと折り合いをつけました。

 ただし、現場指揮官や解決までの間に彼らの分の仕事をしていた日本人労働者たちと

 技能実習生たちとの仲は良くないままです。

 


2-4 よくあるご質問 Q&A

Q. 同業他社との違いは?

 

A.当社のモットーは「役に立つ」です。

 従って、既に同業他社様とのお付き合いがあり、私どもが同じサービスしかご提供できず、

 ”お役に立てない”と判断すれば、ムダなお時間を取らすよりは引き下がります。

 積極性を大事にしつつも、潔さも持ち合わせていたいと考えております。

 

 また、人材については「質の高いマッチングの実現」を心がけています。

 企業を知り、応募者を知り、内定者を育てることに時間と労力をかけています。

 効率性や営業数値を上げることを目指すのであれば、「量」を意識しますが、

 当社は「質の高さ」を求めています。

 

 ベトナム人が家族を大事にすることは、よく知られています。

 同じく、「先生(教師)」を敬う傾向にあります。

 私どもは、各企業の採用者に日本語や日本文化を教える「先生」となって、日々、接しています。

 厳しく接しつつも、教え子たちに愛着がわいてきます。

 このような教え子たちには、良い職場で働いてほしいと事前に紹介する企業のことを知ろうとします。

 そのための勉強をしています。

 

 企業を知り、人を知り、お互いが私どもに信頼を置いて頂ければ、企業と採用者が良好な関係を築ける。

 その一役を担えると考え、実行しています。

ベトナム国内にいるうちにできる専門的分野への教育注力しています(競合他社との差別化)

Q.企業側が負担する費用について

 

A.「技能実習生」と「エンジニア(技術者)」とで異なります。

 

 「技能実習生」は、“企業⇔監理団体(受入機関・組合)⇔送出機関⇔ベトナム人”という契約形態になります。

 法律で定められた金額はあるものの、ベトナムに法令順守という精神が根付いていない以上、

 抜け道だらけです。

 日本側も契約する各監理団体によって金額や請求項目・金額は異なります。

 原則、技能実習生採用については、当社への支払費用は発生しませんのでご安心ください。
 一般的には、初期費用としてかかるのは、

 ①採用者の渡航費、在留資格の申請費用、1か月研修に30万円前後、

 そして、 

 ②毎月の組合費・管理費として25,000~48,000円、採用者の給与・社会保険等

 ③1年後、技能1号から技能2号に変わる場合の試験代、ビザ更新費用 など、5,000円~

 ④(2号から3号に変わる場合の費用) 2017年6月時点では不確定要素多々

 ⑤契約期間を終えて、技能実習生が帰国する交通費(日本の住居からベトナムの空港まで)

 です。

 

 「エンジニア(技術者)」の場合は、日本人労働者と同じく、日本の法律に定められた基準・規則以外は、

 すべて雇用主と被雇用者との合意で決めることができます。

 そして、エンジニア採用について、当社は受け入れる企業様から報酬を頂くようにしています。

  (金額・請求項目については各企業様のご要望によって異なります。お問合せください。)

 その他、一般的には、採用者の渡航費等は企業側が負担することが多いです。

 また、最初はどうしても住居や生活必需品(家具・家電・寝具等)を企業側が用意してやらねばなりません。

 けれど、就労後、しばらく経つと「もっと安い家賃のところへ移りたい」等と言い出すことがあります。

 その場合に、会社側が払った費用について、どう分担するかについては予め取り決めておいた方が無難です。
 渡航費などの費用についても同じです。(※エンジニアの場合、日本国内における転職が可能です。)
 問題が起こる前に、予防線を張っておくのが得策です。(これらのご助言はさせて頂きます。)

Q.書類の偽造について 

※おススメしているわけではありません。

偽造した卒業証明書を売りますという内容の通知

A. 

 ベトナムにおいては、良くも、悪くもお金さえ払えば ほとん どの問題は解決できる傾向があります。左の写真は、私の携帯電話の送られてきたメッセージで「短期大学の卒業証明書を偽造します」という内容だそうです。

 

 短期大学を卒業すると、「エンジニア(技術者)」として日本で働く条件の一つをクリアできますので、こういった業者が存在しています。

 

 けれど、人づてに聞いた話ですが、あるベトナム人が偽造した卒業証明書を提出して、それが日本の入国管理局でバレたそうです。そのとき、その者だけではなく、他の応募者(彼らのは本物だったにも関わらず)全員の申請が落とされたそうです。

 憶測ですが、この記録は何らかの形で残されるでしょうから、今後、その企業の採用がやりにくくなるはずです。また、既にその会社で働いている外国人がいて、その者たちまでに影響が及んだとしたら、ひどい有様です。

 噂では、運転免許書の偽造も横行しているようですが、その情報を日本の免許管理センターも有しています。私自身も一度、ベトナムで取得した運転免許の書き換えに同行したことがありますが、申請時の質疑応答がとても厳しく、さらにベトナム管理局で公表しているWEBサイトですべての番号をチェックしていました。同行したベトナム人の免許は本物だったのですが、(当時は日本語が達者でなかったので)応答を間違えて、申請書類を受け付けてもらえませんでした。「はい」と「いいえ」を間違えた。それもたった一度です。

 

 もちろん、切り替えができた者たちもたくさんいます。

 正規のルート・本物を用意することをおススメします。

 

 当社では、応募者から提出してきた書類は、すべて大学や各管理局に問い合わせて照合しております。

 

Q.技能実習生経験者を、エンジニアとして再び招聘、または新たに招聘することができるのか?

 

※本件については明確な基準が公表されていないため(各人に対する入国管理局の判断)、経験と各関係者のヒアリング結果による見解となることをご了承ください。

 

  1.再招聘

    A社に技能実習生として務めていたベトナム人B氏が3年の実習期間を全うしたとします。

    A社もB氏も雇用の継続を望んでおり、B氏が「在留資格:技術・人文知識・国際業務」の取得要件を満たしていたとしても、

    B氏は、日本国内ではA社で継続して働くことはできません。

    A社の海外支社は可能です。

    後述しますが、A社のグループ会社C社だと可能性があります。

    [追記]

    現在は技能実習3号が一部を除く職種で認められているのと、2019年4月に創設予定の「特定技能」という在留資格では、

    B氏がA社で勤めることも可能となります。

    ※特定技能については、2018年11月1日現在は法律制定前であるので確定した確定情報でないことをご了承ください。

 

  2.新たに招聘

    B氏が、再び日本で働くことを望んでいたとします。

    技能実習生は2度はなれないため≪※追記:2017年11月の法改正で、技能実習3年を終えた者でも、条件が整えば同会社に技能3号として再就職できることになりました。但し、技能3号も満了した者は現行法では戻れません。再び就職するには、「エンジニア」「特定技能」「その他の在留資格」となります。

    (日本人と結婚する、難民申請を行うなどの方法もありますが、この場では省略させて頂きます。)

 

    (A社には再就職できませんが)技能3号または特定技能(※新法案施行日以降)であればA社に再就職も可能となります、

    グループ会社C社ではあればエンジニアで可能です。

    実際に再就職を果たした者もいます。

    または、A社とはまったく関係のないD社にも再就職は可能です。

 

    この場合の注意事項として、

     ①技能実習制度は、母国の経済発展に寄与することを目的としているため、B氏が帰国後にベトナムの経済発展に寄与したことを証明しなくてはなりません。では、それが期間なのか、金額なのか、その他どのように判断されているのかは公表されていません。

 

     ②技能実習生の送出機関または監理団体によっては、技能実習生として在留資格を申請する際、実際の本人の履歴書を偽った内容を記載することがあります。この時は、実際は四年制大学や短期大学を卒業していたとしても、前回の申請の際に、「高校卒業」までしか記載していなかった場合、新たに招聘することはできないとされています。

      なぜ送出機関・監理団体がわざわざ詐称するかというと、技能実習生となるためにも、学校卒業後に半年以上はその技能実習の仕事を母国で経験していたと記載したい(もしくは、記載しなければならない?)からです。なので、大学や短期大学の履歴を消すことがあるそうです。

Q. 刺青 いれずみ ・タトゥーについて

 ベトナム人にとって刺青(入れ墨)・タトゥーは身近なものであって、一般人でも刺青を彫っている者たちは多いです。

 

 ワンポイントの刺青であれば後から消すこともできますが、写真の彼のように両腕にきっちりと入れてしまっていると、後から消すことができません。(実際、彼は刺青が原因で帰国を余儀なくされました。)

 

 なので、刺青・タトゥーが会社内ルールとしてNGであれば、応募時または面接時に伝えてください。日本へ入国してから問題となると、両者にとって不利益を被ることになります。

Q.北部出身のベトナム人と、南部出身のベトナム人の仲は悪い?

 「ほぼ事実、一部ちがう。」というのが当社の経験による回答です。

 

 同じベトナム人という認識は互いに持っていて、いわゆる「方言」的な言葉のニュアンスの違いがあります。歴史的にいうと、戦い合った間柄であり、勝った北部が優越感を抱き、負けた南部が劣等感によるひがみあることを、はたから見ていても感じることがあります。そして、そういう教育を年配者(両親・親族・ご近所さん・学校の先生など)から施されてきたのだと思います。

 

 とはいえ、「出所地はともあれ、優秀な人物がほしい」というのは採用側の希望としてあって当然です。

 

 仕事に関しては北部•中部•南部と区分けする必要はないと思います。何もないのに初めからいがみ合いしているほどの犬猿の仲というわけではありません。けれど、複数を同時に招き入れるのであれば、"できるだけ"各地方ごとに居住環境を分け隔てることがリスクヘッジになるとお伝えしてます。

 

 例えば、会社として初のベトナム人採用で、北部出身者1名、南部出身者1名を計2名雇い入れ、二人一組の社宅で生活してもらいたいというのであれば仕方ありません。けれど、北部2名、南部2名の計4名を二人一組にするのであれば、出身地域ごとに分けることをお勧めします。

 

 一般的にベトナム人にとって自炊は苦ではありません。そのとき、個々というよりは、仲間の分までも作ります。味付けのさじ加減が北部と南部では異なります。その他、もろもろな面で感覚に違いがあるようです。些細なストレスが徐々に蓄積され、いつか爆発することがないよう分けられるなら分けた方がよいとお伝えしています。

 

 

 では、「中部地方出身はどうか?」という質問がありますが、よく言われているのは中部地方が最もなまりが激しく、北部・南部のベトナム人は聞き取りにくいといいます。経験則でしかないのですが「北部vs南部」ほど対立する関係ではなく、協調性は高いと感じています。(ただし、味覚や習慣の違いは、はっきりとあります。)


採用したい・雇用したい・更新したい・もっと知りたい・質問したい…..